築35年マンション

先日、築約35年マンションのリノベーションを少し前に終えた。中古マンションの仲介、デザイン、工事を一手に行っている会社との共同設計物件だ。かなり古いが立地抜群の物件。大きなテラスがL字型になっている。最上階なので空も抜けて気持がよい。

リノベーションは毎回良くも悪くも驚きが多いのだけれど、この物件も例に漏れなかった。床下にガラがたくさん詰まっていたり、レンジフードに鳩が住んでいたり、作り付食器棚の扉が全て無垢の木材なのに感激したり。古い設備や壁を壊しながら、そこかしこに、建物が誕生した頃の「カルチャー」を発見できる。

工事前は相当な物件だったので、施主の審美眼?には驚くばかり。たいていの人は、あの状態を見たら引いてしまうはず。オーナー曰く、大きなテラスに魅せられて、購入を決めました、とのことだったが、リノベーション後はもちろん、そのテラスを、またその雰囲気をも十分に満喫できる、気持の良い空間になった。

照明は、やはりオーナーのこだわりで、基本的には全て間接ライティング。ここまで徹底的に間接照明のみの住居を設計したのは初めてだったのだが、出来上がってみて、いかにそれが落ち着くものか、また、住居としてであれば、明るさも十分であることを再認識した。

中古マンションや中古戸建の改修は、開けてびっくり、ということが多い。購入前には構造体やメンテナンス状況などのチェックが必要だ。その上で更に、改修費用をびっくり事項に備えて余裕を持って用意しておく。びっくり事項が幸いにしてなければ、その分を仕上のグレードアップに利用したり、家具の購入にまわしたりすれば良い。

リフォーム済の中古物件は、既にできているものを購入するのでびっくりしないし、価格も事前に見えているから安心な気がする。でも別の見方をすれば、表面をきれいにカバーしてしまったことで、建物の本来のコンディションが化粧されて見えなくなり、リフォーム工事代金も見えなくなっているのだから、割が良いか悪いかを考えると、悪いのではないか、と想像できる。

というわけで、このお化け屋敷のようだった物件に隠された魅力を見いだし、見事に変身させたオーナーに拍手喝采を送りたい。

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テラス側から部屋側をみたところ。写真には写っていないが、左に開口がもうひとつあって、トイレの入り口になっている。リビングへワンステップ入れるために、目隠しとして設けた壁がギャラリーにもなる、ポイントの壁。

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この床は、ラワン合板(ベニヤ)にオイル塗装したもの。いずれ床材を貼りたいとのことだが、しばらくは十分雰囲気のあるこの床で。

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キッチンダイニングの天井照明。この家ではどこもかしこも間接照明。

Hubert より:

Richard より:

Mario より:

Dwight より:

Clyde より:

herman より:

eddie より: